北極圏への旅 その5 イナリ2日目
宿泊施設の湖
イナリ2日目、朝6時くらいに起きて宿泊施設の付近を散策する。
気温は-2度くらいで、無茶苦茶寒いわけではないが
外にいると身体が芯から冷えるのを感じる。
暗闇から、空が青くなっていく様子がとても美しく、
そのため、時間が許す限り景色をみていたくなる。
この日は風もなかったので、無音と冷たい空気の混ざり具合が
完璧すぎて、なんだか知らないがここに来てよかったと思った。
宿は、セントラルヒーティングのおかげで
常時約20℃をキープしている。
リビングルームが一番暖かく、自分達の寝室は
なぜか夜になると暖房設備が自動的にオフとなり
結構寒くなる。
とても乾燥しているので、夜のうちに下着類を洗っておくと
朝には乾いている
これは、とても便利で、ニューメキシコの時もそうだった。
乾燥していると肌はカサカサになるけど、台所や、バスルームが
湿気がないので、ゴキブリとかいないし、いつも清潔感がある。
それで、朝は8時過ぎくらいにならないと、回りが明るくならないので
いつまでたっても気持ちがオンにならない。
10時を過ぎてようやく行動しようかって言う気持ちになる。
本日は昨日のSAJOSにとりあえず行ってみる、ということと
歌のフィールドレコーディングができそうな地形をさがすという
ロケハンみたいなことをするのが目的だ。
それでお昼くらいにSAJOSに行くと
昨日ほど民族衣装の人達はいなかった。
SAJOS
SAJOSは、総合文化施設とでもいおうか、
サーミ族の議会場や、大ホール、
学校、図書館、カフェテリアがある施設。
オーロラを見に来ている人達も
昼間の時間を持て余しているらしく
この施設でお茶を飲んだりしているのを何度もみた。
私達は、とりあえず図書館でサーミ族にまつわる資料をさがす。
文献は基本的に、フィンランド語で書かれているが
片っ端から資料をあさる。
たまに英語の本があったりして、フィンランド語ばかりで
読めない本を読んでいる時に、英語に出くわすと、すごい読みやすくて不思議な
気持ちになる。
図書館には、ヨイクのCDもあって、
図書館の方にCDを聞きたいというと、
「聞いてもいいがここには再生装置がないの。」
とのことだったので、
明日もここへ来るので、CDプレーヤーを持ってくるといって
了解を得た。
フィンランド語で何が書いてあるかわからない本を
漁って2,3時間が経ち、とりあえず本日第2の目的の
ロケハンをしようということになり、
車で行ける近くのトレイル/小山へ向かう。
フィンランドに来てからずっと曇り空で
小雨がときおりふる。時雨る。
とりあえず展望台みたいなところにつき
そこへ車を置いて、もう少し山奥に入ってみる。
まあ、歌えないことはないなあって感じで
一応の候補地として考えておく。
こんな山奥なのに、車の往来があったりするので
割と人の気配があって録音が難しいかもしれないと
思った。
帰りの道で、また明日の行動の予定を考えながら宿に向かう。
まだ目的が定まらない。
何をしていいかわからない。
どこへ向かえば、どんな気持ちで、何をするんだ、ここで。
自分達で問いかけるが、そもそもほぼ思いつきで
ここにきているので答えは出ない。
ちょっと焦りも感じるが、まあビールのんじゃおう。
水より安いしな。って感じでスーパーへ。
本日は、ガイド本にものっていなかった
新しくできたスーパー行く。
まあそんなに値段変わらないし、古くても新しくてもどっちでもいいよなと思う。
しかし、欧米のスーパーで働く人達って
すげえ楽そうに仕事している。
日本もこうなればいいのにと思う。
支払いが遅くても、みんなゆっくり待っているし、
その辺りの寛容さがあってもいいのではと感じる。
本日のご飯は、なんと宿の台所の棚に
誰が使っても良いという食材を発見したので
それを使った。まあ適当ご飯。
かなりのセイブマネー。
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